人間臭
私は人間らしい人が好きだ。
人間くさい人、と言い換えてもいい。
ドラゴンボールで言うとヤムチャ。ドラえもんで言うとスネ夫だろうか。
彼らは、かっこつけたい、自慢したい、という欲に素直なのだ。
もちろん、だからといって悟空やドラえもんが嫌いなわけではない。
ただ、彼らは圧倒的に人間くささが足りない。
なぜか。簡単だ、彼らは宇宙人とロボットであり人間の枠からはみ出た存在だからだ。
というボケは置いておくにしても、彼らの人間くささがないのはなぜか。
私は、「目的への純粋さ」が関係しているのではないかと思っている。
ドラえもんは「のび太を矯正する」悟空には「強い奴と戦う」という目的がある。
この時点で、悟空に比べればドラえもんも人間くさいことこの上ないのがわかる。
のび太を正しい方向に教育する、とういう目的は純粋さを持ちにくい。
その点、悟空はシンプルな目的だ。頭空っぽの方が夢を詰め込める、というのも
間違いではないのかもしれない。
では、話を人間界に戻そう。
逆に言うと目的の不純さ、複雑なゴールを持つものが人間くさいと私は思う。
目立ちたいヤムチャやスネ夫の欲にまみれた姿は純粋から程遠い。
だが、それでこそ物語が面白くなると私は思っている。
一見きれいな車の下のほうが汚れていたりしているほうが
人は安心することもあるのだ。