グレイテスト・対談
グレイテストショーマンに関して私と私のフォロワーさんの美少女さんとで
話し合った。というより私が強引に考察を送った結果優しいことに
丁寧に対応してもらった。
その優しさに甘え、このブログにも本文として載せることを許してもらった。
流石に私も油と媚を売ることに関しては一級だ。ということがここでも伺える。
ということで、一部始終のやり取りを紹介しよう。
私はまず
グレイテストショーマンの一部から不評な理由は
基本的に構図の質的な変化があまり大きくないこと。
基本、ソロ曲か正反対の2人組の応酬の曲しかなく、ミュージカル特有の、
みんなで歌うという場面が少なかったこと。
それとここが大事なのですがこの話が男の人が作った物語だということです。
基本的な構図が変わらないことを話しましたが、これもそうで常に女性が正しい答えを持っているという構図のもと話が進みそれは最後まで変わらない。
女の人に変化がなく脚本の人に一種の女性への憧れのようなものを感じるので
男性の物語だと思いました。
同じ構図だと美女と野獣の野獣の変化も、ベルの持つ女性の部分を
取り入れて、真実の愛を手にするというものです。
しかし、そもそもベルは男性の部分をお父さんから受け継いでおり
その時点で真実の愛を手にしているということがわかりますが
グレイテストショーマンの女性たちのものもそれと似た構図ですね。
アンは兄から、チャリティは父親から男性の部分を受け継いでいますが
バーナムは母親がおらずカーライルの家庭も父親の強い家庭であることが伺えます。
美女と野獣は前半はベルの心境に変化があり、後半に野獣の心境の変化と差別化が
ありますがグレイテストショーマンの方はそこまで女性側に変化がなかったように感じましたね。
まぁ、私はそれを含めても
面白いと思ったのですがね!!
と批評をした。
これに対して美少女さん(仮名)は
なるほど、男性たちが女性からの承認欲求を満たして成功者になる物語と
読み解いたわけですね。実際その通りだと思います。
これは伝記を基にして作られた映画で、そのため当時の男性主権的雰囲気と
女性を神聖視する願望が色濃く現れていんです。これがまず現代の男女平等を
肯定する雰囲気にそぐわないので違和感を持つ人が多かったのではないでしょうか。
加えてバーナムのサーカスは「はぐれ者が家族になれる場所」つまり差別との
戦いの場であったわけです。しかしバーナム自身にはそんな気はなく、
福祉的に彼らを受け入れたわけではなく見世物としていたわけです。
ここにバーナムと現代人の意識の差がある。現代人からすれば「見世物にするのも差別と変わらないじゃないか!」となるわけですね。
でもそれが真実なので、本作では下手な脚色をせずにメッチャ良い曲をぶち込んでごまかしてるわけです。
歌いながら物語が進むというよりはセリフで回すところが多かったですね〜これは最近のミュージカルの風潮なのかしら
その辺の時代や人格の違和感を脚本で捻じ曲げたのがイミテーション ゲームですね。
と歴史的な観点をプラスして
解説してくださった。
そして私はそれに対して
イミテーションゲームは見たことないのでわかりませんが
やはり時代背景の男性優位な部分や、差別的な面。
忠実にやれば映画が潰れるような要素をことごとく曲や
脚本で避けてる感は否めないですね
史実のとおりにやれば映画にならない、史実を変えれば批判が来るという
題材なのでそもそも題材選びでなかなか難しいところを選んだなという
印象はあります。誰が作っても批判がくる題材で、あそこまでやってのけたのは
さすがとしか言いようがないですね。
最近のミュージカル、といえばマンマミーアが今度あるので
それで最近の風潮はかなりわかるのではないですかね。
と、この映画の前提部分に立ち返って批評したのだが
これに美少女さんが
アメコミ映画もワンダーウーマンなど女性主体のものをかなり強く推してますからね!映画を好んで見る層はその手の文化の潮流に敏感なので、
映画の流行り廃りにはその辺かなり影響しますね〜
マンマミーアも強い女性の映画なので、この中で男性陣をどう描くのか楽しみです。
という風な返事をもらった。
ちょうどよい感じになったのでここで批評のやり取りは終了した。
グレイテストショーマンの新しい価値を見出せたと私は思うので
この批評は成功したと思いたい。
いままで男性社会だった反動から女性への憧れや女性の強さにスポットを当てた
映画が多く増えていて、特にミュージカルの面では次のマンマミーアで
男性がどう描かれるかに期待される。
という感じが要約されたやりとりだろうか。
なんにしても、美少女さん。ありがとうございます!